損をしてもいいではないか

弟子たちが何やら言い争いをしています。

「お前たち、何をしておるのじゃ。」

「羊羹をいただいたのですが、どうやって分けるか決まらないのです。」

「そんなこと、どうでもいいではないか。」

「損をしたくないではありませんか。」

「易には山沢損という卦があってな、下のものは上の者に分け与えることによって後々の利益を得るという教えがあるのじゃぞ。例えば税金などがそれに当たるな。

一方で風雷益という卦もあってな、逆に上のものは下の者に・・・という教えじゃ。政府が与えることによって国がよく治まれば政府も利益を得たわけじゃ。

どうじゃ。損をしてもいいと思えぬか?」

「ジャンケンポン」「勝った、じゃあ俺はこれ・・・」

「話を聞かんかーい!」